2026-11-03
糸リフトに使う糸、まずは許可書に記載された素材と構造から確認します
ミントリフト・アプトス・シルエットソフトは、韓国食品医薬品安全処の許可上は同じ品目の医療機器です。素材、組織を捉える構造、許可書の使用目的の違いに加え、糸が溶ける時間と変化が続く時間の違いや、施術後に確認すべき点を整理しました。









a. ミントリフト・アプトス・シルエットソフトは、いずれも韓国食品医薬品安全処において「顔面組織固定用糸」という同一品目の4等級医療機器として許可された、体内で吸収される糸です。製品ごとに糸の素材、組織を捉える部分の形状、許可書に記載された使用目的が異なります。b. 糸が体内で分解される期間と、施術後に変化が続く期間は同じ数字ではありません。変化がどれくらい長く続くかを、人を対象に長期間追跡した研究はまだ多くありません。c. 施術後は、時期によって現れうる反応が異なります。経過を見ていただいてよい変化と、すぐに病院へお知らせいただくべき変化を分けて整理しました。
こんにちは。サムスンBNS医院代表院長のパク・ソヒョンです。
ミントリフト、アプトス、シルエットソフトは、製造会社も製造国も異なる製品です。ところが、韓国食品医薬品安全処の医療機器許可情報を調べると、3製品はいずれも同じ名称の品目に分類されています。
この記事では、広告の文言ではなく、各製品の許可書に記載された内容を基準に、3種類の糸の共通点と相違点を整理しました。あわせて、糸が溶ける時間をどう読めばよいのか、施術後に時間が経つにつれてどのような変化を確認すべきかについても記しています。

許可書の外観説明をもとに、3種類の糸の構造を簡略化した説明用の図です。上から順にミントリフト、アプトス、シルエットソフトで、実際の太さや色、突起やコーンの大きさ・数・間隔は図とは異なります。
1. 3つの糸は同じ品目で許可された医療機器です
3製品の品目名はいずれも「顔面組織固定用糸」です。危険度に応じて1〜4等級に分けられる医療機器のうち4等級に属し、許可書には、体内に挿入する人体植込み型医療機器であり、1回限り使用する使い捨て医療機器と記載されています。
3製品はいずれも、体内で時間の経過とともに分解・吸収される素材で作られています。同じ品目の中で製品ごとに異なるのは、次の3点です。
· 糸の素材 — どの高分子で作られているか
· 組織を捉える部分 — 糸の表面の突起か、糸に通したコーンか
· 許可書の使用目的 — どの用途で許可を受けているか
糸の名称が違っても、許可書上は同じ品目の医療機器です。
2. 糸は皮膚の下の皮下組織を通します
糸リフトに使う糸は、皮膚の表面ではなく、皮膚の下の皮下組織を通るように挿入します。
表面がなめらかな糸は、組織の中でずれてしまいます。そのため、リフトに使う糸には組織を捉える部分があります。糸の表面から突き出した小さな突起が組織に引っかかる方式と、糸に通した小さな円錐状のコーンが組織を支える方式があります。

頬の軟部組織の断面を簡略化した説明用の図です。層の厚さと糸の太さは実際とは異なり、糸が通る深さと方向は部位や顔の状態によって変わります。
突起とコーンは、糸が組織の中でずれないように捉える部分です。
3. 許可書から読み解く3種類の糸
以下の内容は、韓国食品医薬品安全処で公開されている各製品の許可書から転記したものです。使用目的は許可書の文言をそのまま記載しています。
製品 01 / 03 · ミントリフト (MINT LIFT)
素材 — ポリジオキサノン(PDO)99.9%と紫色の色素で作られた糸です。
組織を捉える部分 — 型に押し当てて成形するモールディング(molding)方式で作られた微細な突起が糸の表面に突き出ており、突起は双方向または複数の方向に向いています。
許可書の使用目的 — 「しわ改善などの目的で皮膚組織を引き寄せたり固定したりする際に使用する吸収性素材の糸」
ご留意いただきたい点 — 血液凝固を抑える治療を受けている場合や、顔に疾患がある場合は挿入しないよう定められています。糖尿病、心臓・肺疾患のように創傷の回復が遅れうる慢性疾患がある場合は注意するよう記載されています。
製品 02 / 03 · アプトス (APTOS)
素材 — ラクチドとカプロラクトンを組み合わせた共重合体 P(LA/CL)で作られた糸です。一部のモデルにはヒアルロン酸(HA)コーティングが施されています。
組織を捉える部分 — 糸の表面を削り出すカッティング(cutting)方式で作られた微細な棘があり、左右の方向が対称をなして繰り返されています。
許可書の使用目的 — 「軟部組織と皮膚を固定し、再配置し、引き上げるために使用される。」
ご留意いただきたい点 — 許可書では、HAコーティングの役割を、表面に潤滑性を与えて糸が組織をなめらかに通過するのを助けるものと記載しています。自己免疫疾患や血友病などの血液疾患、抗凝固薬の服用、ケロイド体質、施術部位に体内で溶けない注入型のインプラントがある場合などは、使用しないよう定められています。
製品 03 / 03 · シルエットソフト (SILHOUETTE SOFT)
素材 — 糸はポリ-L-乳酸(PLLA)、コーンはラクチドとグリコリドの共重合体(PLGA)で作られています。
組織を捉える部分 — 糸の結び目と結び目の間にコーンが通されており、コーンはその間で糸に沿って動くことができます。中央の約2cmは空けられ、両側にコーンが分かれて配置されています。製品によってコーンは8個・12個・16個です。
許可書の使用目的 — 「頬の真皮下組織(sub dermis)を持ち上げて固定するための顔面中央部の懸吊術(mid-face suspension surgery)に使用し、吸収性糸とコーン(cone)で構成される」
ご留意いただきたい点 — 許可された用途は、頬、すなわち顔の中央部として記載されています。許可書には、皮膚のたるみが広範囲にある場合や皮膚が薄い場合にはこの施術は適切でないという警告と、糸の先端や結び目が触れて感じられることがあるという内容が記載されています。
韓国食品医薬品安全処の公開許可情報(2026年10月照会)から転記した内容です。製品ごとに許可されたモデルは複数あり、上記の内容は効果や安全性の違いを意味するものではありません。
同じ品目でも、素材や組織を捉える部分、許可された用途は製品ごとに異なります。
4. 溶ける時間と変化が続く時間は、別の数字です
糸リフトについて調べると、「数か月」という数字をよく目にされると思います。ところが、この数字は互いに異なる3つのものを指している場合が多いのです。
· 糸が力に耐える期間 — 糸を引っ張ったときに切れずに持ちこたえる力が、時間の経過によりどれだけ残るかを測定した試験結果です。主に数週間単位で測定します。
· 糸が吸収される期間 — 糸が分解されて体内から消失するまでにかかる時間です。
· 施術後に変化が続く期間 — 顔に見える変化がどれくらい残っているかです。年齢、皮膚の厚さ、たるみの程度、糸を入れた位置によって、人によって異なります。
許可書に記載された性能基準も、製品ごとに測定項目と時点が異なります。強度を何週目に測定するか、どの基準で記載するかが異なるため、数字同士を直接比べるのは難しく、強度試験が記載されていない許可書もあります。また、糸が体内に残っている期間が、そのまま変化が続く期間になるわけではありません。
糸リフトの研究をまとめて検討した系統的文献レビューでは、含まれる研究のうち2編を除くと、変化が続く期間は長くなく、その2編は糸の製造会社が支援した研究だったとまとめられています(Gülbitti ら, 2018)。2025年の整理論文も、長期的な効果に関するデータが不足していると記しています(Riopelle ら, 2025)。施術直後と比べて時間が経った後の満足度が低下したとする分析もあり、研究者らは、変化が長く維持されない可能性があることを施術前に説明するよう勧めています(Niu ら, 2021)。
糸が溶けるまでの時間を、変化が続く時間として読んではいけません。
5. 糸を選ぶ前に、まず顔で確認すること
相談では、まず鏡を見ながら、どのような変化をお望みかをお伺いします。そのうえで、正面、45度、側面から顔を確認し、皮膚と軟部組織を実際に動かしてみて、どの位置からどの方向に引いたときに変化が現れるかを確認します。
たるみがどこから始まり、どの方向に進んでいるかによって、糸が通る位置と方向は変わります。皮膚の厚さや顔の組織の量、そして維持したい顔の特徴も合わせて確認します。ボリュームを残したい部位があれば、その点も計画に含めます。
糸リフトが合わない場合もあります。先に見たように、許可書にこの施術が適切でない場合を記載している製品もあります。複数の研究を集めて分析した論文では、50歳以上で皮膚のくぼみや感染がより多く報告されています(Niu ら, 2021)。そのため、糸の種類を決める前に、今のたるみを糸リフトで対応すべきかどうかをまず判断します。
糸は、たるみの位置と方向を確認したうえで決めます。
6. 施術後、時期に応じて確認していただきたいこと
糸リフト後の反応は時期によって異なります。以下の時期は大まかな目安であり、程度と期間は人によって、施術の範囲や使用した糸によって異なります。
時期 01 / 03 · 施術直後〜2週間 (FIRST WEEKS)
むくみ、あざ、痛み、異物感、引きつるような感覚が現れることがあります。通常は1〜2週間で落ち着きますが、個人差があります。糸を入れた部位の周囲の皮膚が少しくぼんで見えたり、でこぼこして見えたりすることがあります。このような場合は、強く押したりこすったりせず、まず病院でご相談ください。
時期 02 / 03 · 施術直後〜4週間 (UP TO A MONTH)
糸がずれないよう、施術後2〜4週間ほどは施術部位を強く押さないようにし、糸が動いたり切れたりしないよう、約4週間は大きく口を開けないようご案内しています。この期間は顔のマッサージも避けてください。
時期 03 / 03 · 数週間から数か月後 (LATER)
糸の先端や結び目が触れて感じられたり、皮膚の上から透けて見えたりすることがあります。糸が元の位置から動いたり、皮膚の外に出てきたりする例も報告されています。アプトスの許可書には、糸が吸収される過程でその部位が硬くなることがあるという内容もあります。時間が経ってから生じた変化も、お知らせください。
次のような変化は、すぐにお知らせください。痛み・むくみ・赤みが減らず、だんだん強くなるとき、触れると熱く感じたり膿が見えたりするとき、糸の先端が皮膚の外に見えたり飛び出たりするとき、くぼみや左右非対称が時間が経っても変わらないか悪化するとき、顔の感覚が鈍い、またはしびれがあり、表情を作りにくいときは、すぐに病院にご連絡ください。炎症や感染、皮膚表面の凹凸は自然に治まらない場合があるため、診察が必要です。
当院の一般的なご案内は、施術後3〜7日ほどは過度の飲酒、サウナ・チムジルバン・熱湯浴、激しい運動を控えていただき、洗顔とメイクは翌日から行っていただくというものです。ただし、使用した糸の許可書によって案内は異なります。例えば、アプトスの許可書には、洗顔は2日間、メイクは48時間、スポーツ活動は2週間、サウナのように熱が加わる活動は3週間、顔のマッサージは1か月間、避けるよう記載されています。処方された薬は指示された期間お飲みいただき、施術当日にお受けしたご案内に従ってください。
施術後の変化は時期によって異なり、遅れて生じた変化もお知らせいただく必要があります。
7. 施術前にお伝えいただきたいこと
3製品の許可書には、使用してはならない場合や注意が必要な場合が製品ごとに異なる形で記載されています。以下に当てはまる場合は、相談時に必ずお伝えください。
相談時に必ずお伝えください。自己免疫疾患、糖尿病・心臓疾患などの慢性疾患、ケロイドや肥厚性瘢痕ができやすい体質、施術部位の炎症・感染、体内に入れる素材へのアレルギーがある場合、血液をサラサラにする薬(抗凝固薬など)やアスピリン・消炎鎮痛薬・ビタミンEを服用している場合、妊娠中・授乳中の場合は、製品によって使用しないよう定められているため、施術を見送るか延期が必要になることがあります。以前に受けた糸リフトやフィラーの種類と時期、溶けない素材を入れたことがあるかどうかもお知らせください。
よくあるご質問
Q. 同じ製品名なのに、許可書にモデルが複数ある理由は何ですか?
製品名が同じでも、許可書には複数のモデルが併記されています。ミントリフトには FINE・PETIT・UP などの名称のモデルが、アプトスには8つのモデルが、シルエットソフトにはコーンが8個・12個・16個のモデルがあります。モデルが異なると、糸の長さや太さ、突起やコーンの構成が異なる場合があります。コーンや突起が多いからといって、変化がより大きい、あるいはより長く続くという意味ではありません。どのモデルを使用するかは、施術前にお尋ねいただけます。
Q. 糸リフトを他の美容施術と一緒に受けてもよいですか?
許可書の中には、他の美容施術と併用した事例が文献で報告されている一方で、併用治療の安全性は公式には確立されていないと記載しているものもあります。最近受けた、または今後受ける予定のフィラー、ボトックス、レーザー、超音波・高周波機器による施術があれば、種類と時期をお知らせください。施術の順序と間隔は、相談の際に一緒に決めます。
Q. 以前入れた糸が残っていても、再度受けられますか?
以前の糸の素材や挿入した時期によっては、まだ分解の途中の場合があります。施術部位に体内で溶けない注入型のインプラントがある場合は、使用しないと定められている製品もあります。いつ、どの糸を、どの部位に受けられたかをお知らせいただければ、今触れて感じられる状態と合わせて確認したうえで、再施術の可否を決めます。
Q. 施術から数週間たっても、糸を入れた場所が引っ張られるように痛みますが、大丈夫でしょうか?
糸を入れた場所や糸の先端の付近が、しばらくの間引っ張られるように感じたり、違和感があったりすることがあります。ただし、痛みがだんだん強くなる、腫れて熱を持つ、糸の先端が触れる・見えるといった場合は、炎症や糸の位置の変化の可能性があるため、病院で直接確認が必要です。ご自身で押したりマッサージしたりせず、ご連絡ください。
糸より先に確認すること
相談で
まずお伺いすること
· たるみの位置と方向 — どこから始まり、どの方向に下がってきたか
· 皮膚と組織 — 皮膚の厚さ、顔の組織の量、維持したいボリューム
· 健康状態 — 自己免疫疾患、慢性疾患、ケロイド体質
· 服用中の薬 — 血液をサラサラにする薬、アスピリン・ビタミンE
· 以前の施術 — 糸リフトやフィラーの種類と時期、溶けない素材
· スケジュール — むくみやあざが引くまでの時間を取れるか
サムスンBNS医院では、相談室長より先に代表院長が相談を担当し、顔を直接確認したうえで、施術の可否と方法を一緒に決めます。

サムスンBNS医院 代表院長 パク・ソヒョン
糸リフトをご検討中の方へ
施術から決めなくて大丈夫です。
許可書に記載された素材や用途を知ったあとでも、今のたるみを糸で対応するかどうかは、別途確認が必要です。そのため相談は、顔のたるみがどこから始まっているのかを確認することから始めます。
たるみの方向、皮膚の厚さ、健康状態、以前の施術を合わせて確認したうえで、糸リフトを含め今検討できる方法と、施術後に確認していただきたい点をご説明いたします。
相談・予約のご案内
相談申し込み | サムスンBNS医院 公式相談申し込みフォームパク・ソヒョン代表院長宛てに相談のお申し込みを残していただけます。 |
電話 | 02-501-4341診療時間は曜日によって異なる場合がありますので、ご来院前にお電話でご確認ください。 |
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アクセス | ソウル特別市江南区テヘラン路514 サムフン第2ビル9階 ソウル地下鉄2号線 サムスン駅4番出口から徒歩5分 |
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※ 本投稿は、医療機関の開設者が医療情報の提供を目的として作成したものであり、特定の治療効果を保証するものではありません。
※ 糸リフトの施術後は、個人の状態によってむくみ、あざ、痛み、異物感、引きつり、皮膚のくぼみ、凹凸、左右非対称が生じることがあります。また、糸の先端や結び目が触れて感じられる・透けて見える、糸の移動・突出、血腫、炎症、感染、アレルギーなどの過敏反応、感覚・運動神経の損傷、血管・唾液腺の損傷、脱毛が生じる場合があります。施術後の変化がどれくらい続くかは人によって異なり、それを裏付ける長期研究はまだ不足しています。
※ 製品の品目・素材・構造・使用目的は、韓国食品医薬品安全処で公開されている各製品の許可情報をもとに整理した一般情報です(2026年10月時点)。製品ごとに許可されたモデルや内容は異なる場合があります。
※ 代表画像と断面図は理解を助けるための説明用の図であり、実際の製品・組織や施術結果を示すものではありません。
※ 医療スタッフと十分に相談・診察を行ったうえで、個人の状態に適した施術の可否と範囲を決める必要があります。